2024.8.23 更新

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光害(ひかりがい)について



塩尻星の会では、2003年より継続して光害調査を行っております。
この調査の始まりは、長野市立博物館と天文同好会“しなの星空散歩会きらきら”が実施している調査に参加したことがきっかけです。

2003年〜2005年までは、長野市立博物館のご協力のもと、リバーサルフィルムを使った写真による調査を行いました。2006年以降はスカイ・クオリティ・メーター(以下、SQM)(*1)、2013年以降はより精度の高いSQM-Lによる測定で調査を継続しています。
(*1)夜空の明るさ(背景のバックグラウンドレベル)を測定するカナダ製の測定機器

SQMについての概要は、こちらのページをご覧ください。
塩尻星の会での調査結果は次のようになっています。
経年変化をまとめたページ
調査地点一覧(2024年まで)  
環境省の全国星空継続観察(1996年〜2012年)

調査地図
調査地図年度別     2024年
2023年
2022年
2021年
2020年
2019年
2018年
2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年
2010年
2009年
2008年
2007年
2006年
2005年
2004年
2003年

調査報告(文書)
調査報告(2003) 調査報告(2004) 調査報告(2009);PDF


光害とは?

より詳しい説明は、こちらの資料をご覧ください。

☆★☆★
最近は星が見えにくくなりました。
その理由として、夜空が自然の状態より明るくなっていることがあります。これは街灯やネオンなど屋外照明の光が上空に漏れ、夜空を照らしていることが原因であると考えられます。
環境省では「光害対策ガイドライン」を策定して、光害の定義とその影響、及びその対策について定めています。

〇光害の定義

『光害(ひかりがい)とは、良好な「光環境」の形成が、人工光の不適切あるいは配慮に欠けた使用や運用、漏れ光によって阻害されている状況、またはそれによる悪影響』

〇光害の影響


〇屋外照明による環境影響

本来、屋外照明は、照らすべき範囲(照明領域)に光を照らすべきですが、その範囲を超えて照らしてしまうことが光害となります。
このような、照らすべき範囲を超えた光を「漏れ光」と呼んでいます。
図のように、「漏れ光」の中で「侵入光」や「グレア」となる光は人間への影響を及ぼす不要な光です。特に「上方光束」となる上空を照らすような光は、夜空を明るくしてしまい星を見えにくくしてしまいます。また漏れ光のある照明器具を使うことはエネルギーの浪費にもつながります。





図:光害対策ガイドライン 令和3年3月改訂版より引用

〇光害防止のための具体的な取組み

  1. 「照射する光の量を必要最低限のものにしましょう」
  2. 地域の特性や周辺環境、照明の目的等により必要な明るさは違います。必要以上に明るい照明は使わないでください。また特別な理由がない限り、照明色は色温度が低い電球色のランプを選ぶようにしてください。
  3. 「照射の対象の範囲の外に漏れる光を少なくしましょう」
  4. 照明が必要のない所に当たらないよう設置したり、照明に傘を付けるなど漏れ光に配慮してください。また、照明器具を導入する際は漏れ光がないものを選ぶようにしてください。
  5. 「照明が不要な時間帯には消灯しましょう」
  6. 深夜など人の有無や照明の需要によって、タイマーやセンサーで生活に支障のない範囲で、深夜に消灯することも検討してください。

長野県の「良好な生活環境の保全に関する条例」では、サーチライトの使用は禁止されています。(適用除外事項にあたるものを除く)



調査地図で使用しているイメージ(2013年以降の地図で使用):

調査地図で使用しているイメージ(2005年-2012年地図で使用):